蒔絵作家 YUU/Makie artist YUU
修復しながら長く愛される作品になれば嬉しく思います。
宮城県出身 岩手県盛岡市在住
2012年石川県立輪島漆芸研修所 蒔絵科コース卒業
岩手県在住の数少ない蒔絵師の一人です。
学生時代は油絵を描いていたYUUさん。
ある時授業ではじめて工芸に触れ、その魅力に心を奪われ、美術大学へ進みます。
漆・染織・金工・陶芸・テキスタイルデザインなど幅広い技法を学ぶ中、自然素材で他の素材と複合できる可能性に惹かれ、漆を専攻しました。
そして、さらに深く漆を探究するため、石川県立輪島漆芸研修所で蒔絵の技術を学びます。
卒業後は仙台の漆工房で漆器制作や寺院修復に携わりながらも、「自分の作品を製作したい」という思いを胸に、作家としての道を選びました。
YUUさんの作品は、製図を自ら引き、形やデザインをゼロから生み出すところから始まります。
木地を整え、蒔絵を施すまでには膨大な時間と多くの工程が必要ですが、その一つ一つを丁寧に行うことを大切にしています。
蒔絵は豪華な装飾、高級品で手に取りにくいイメージがありますが、日常生活で普段使いとして使ってもらえるよう、形やデザインにこだわり木地の風合いを活かした「木地蒔絵」という技法を用いて制作しています。
ブローチなどの小物には多彩な素材や技法を取り入れ、一点物のデザインにこだわることで、他にはない特別感を。
日常の一部となり眺めて癒されたり、使うことで心や生活が豊かになるアイテムの一つになってくれたら
そんな願いが込められた作品は、壊れても修復でき、本当に長く愛用できる作品たちです。
現在はイベントを中心に活動しながら、木目を活かした木地蒔絵をしたり、アクセサリーなどの小物制作を行っています。
これからも、いろんな表現方法を取り入れながら木の風合いを生かした木地蒔絵作品や異素材への蒔絵の挑戦など自分らしい作品を生み出していきたいと考えています。